伝統的なヨガを通して
アシュタンガヨガを始めたばかりの頃は、
パワーヨガの延長線上にあるものだと思っていました。
動きが多くて、しっかり汗もかけて、
「体を鍛えるヨガ」「強くなるためのヨガ」だと。
でも、続けていくうちに、そして
伝統的な師のもとで学び始めてから一年が過ぎた今
その印象は、まるで違うものに変わりました。
最初は、先生方の言葉や在り方に圧倒されるばかりで、
「私には遠すぎる世界だ」と感じることもたくさんありました。
ぶれることなく、
静けさの中に真っ直ぐ立ち続けるその姿。
それは、私にとって“神聖な存在”のように映っていたのだと思います。
到底追いつけない。
そんな葛藤の中で、練習と学びを重ねる日々。
練習を重ねていく中で、少しずつ気づいてきました。
先生方の中に見ていたその光は、
実は自分の中にもそっと灯っていたのだということ。
伝統的な教えの中で繰り返し示されるのは、
「あなた自身が神そのものである」ということ。
それは頭で理解するものではなくて、
日々の練習や生活の中で、静かに気づいていくこと。
ヨガの道は、
“なにか新しい自分になる”ことではなく、
“すでにある自分”を思い出し、信じていく旅。
アシュタンガヨガは、
派手なポーズを目指すものではなく、
呼吸とともに“本来の私”に還っていくための実践だと、感じています。
そして練習を続けていく中で、
「教えてもらうこと」に向かうだけでなく、
「受け取ったものを、私なりのかたちで返していくこと」
にも目を向けるようになってきました。
完璧じゃなくてもいい。
きれいな言葉じゃなくてもいい。
でも、私が受け取ってきた教えは、
誰かに手渡していくことで、もっと深まっていく気がしています。
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